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Wednesday, September 7, 2022

ベリーダンスのスタイルって? その一

 こんにちは!オリエンタルを日々是研究、Nisreenです。

ベリーダンスには、本当に様々なスタイルが存在します。今日は、この「スタイル」の背景について。


ベリーダンスのスタイルの多さ、複雑さは、
このダンスが様々な国および地域で親しまれていること、そしてもともと「ベリーダンス」という言葉自体が元の発祥の地にあるダンスの名前ではなく、西洋英語圏の視点から創り出された呼称であったことと、深く関係しています。  
Orientalist painting by Hans Zatzka



このあたりはShiraさんのウェブサイトに詳しいです。

以前書いたこちらの記事では、あえて発祥の地MENAHT(中東、北アフリカ、地中海沿岸諸国のこと)の文化、またはMENAHTからの移民の文化に根ざしたダンススタイルのみを紹介していました。
中でも、

  • Turkish Oriental
  • Egyptian Oriental
  • Lebanese Oriental

これらのスタイルは、アラビア語のRaqs Sharqi、またはトルコのOyun Havasi やOryantal dansという言葉が示す範囲内に収まるものです。

ロマの踊り、またEgyptのBaladiはこれらとは厳密には異なるものですが、大きく重なる部分があるとして記事内に紹介されています。

他には、Americn Cabaret style- AmCabとも呼ばれます- は移民コミュニティから発展していった、元の文化に根ざしたダンス形態と考えて記事に含めていますが、こちらも諸説議論があります。

一方で、現在ベリーダンスと呼ばれうるものの中には、この範囲に収まらないダンスもあります。

 
まずは、Fusionと呼ばれ、MENAHT音楽以外の音楽を使用した、または他のダンスの動きを大きく取り入れたスタイル。Fusionの中にも様々なスタイルが枝分かれしています。以下は一部例です。


Tango Fusion - Oscar Flores and Linda Hathor


Indian Fusion -Deepali Vashistha
Bellynesian - Sonia Ochoa


また米国生まれのFCBD- Fat Chance Belly dance (もとATS−アメリカントライバル・スタイル-)、ATSフュージョンなど。
これらはMENAHTの文化に大きな影響を受けながらも特徴を異にするダンスです。

ATS -Carolena Nerriccio



 ATS fusion- Rachel Brice and Lacey Sanchez

Fat Chance Belly dance




また2010年ころから頻繁に日本のダンスコミュニティでも見られるようになったRomantic Oriental,Romantic Popなどと呼ばれるスタイルは、特に東欧、南米、東アジアで人気のダンススタイルです。






または、MENAHT文化のダンスの中でも、先述のロマの踊り、Shaabi、Mahraganat、Baladi、など、Raqs Sharqiとはやや異なった音楽やダンスの形態もありますが、これらもベリーダンスの中に含められることがあります。


ベリーダンスと呼ばれているからと言って、 MENAHTの踊りとは限らないこと、また他のMENAHTの踊りを緩く包括している場合もあること、つまりベリーダンスという言葉がRaqs Sharqiの訳語として機能しているとは単に言い切れないことが重要なポイントです。


また、スタイル同士互いに影響を受けあっており、交差性があることも見逃せません。
近年はインターネットなどのメディアの力もありますし、さらに国境を越えてのワークショップも頻繁に開催されていますので、情報は国際的に共有されています。

また例えばEgyptであれば、東欧や北米、南米、東アジアなど様々な国からダンサーが移住し、プロとして活躍しています。

さらに、初のオリエンタルダンスエンターテインメント施設とも呼ばれるCasino Opera創始者のBadia Masabniがそうであったように、複数の国にルーツを持つダンサーも多く存在します。文化自体に交差性がある以上、ダンスのスタイルにも交差性が自然に生まれてくると言えるでしょう。

また、ベリーダンス自体が踊り手の個性を重要視する踊りであることも関係していると思います。
ただし、一つのスタイルを表そうとした場合は、やはりそれに伴う基本的な「型」があります。
次回はこの「型」に根ざしたスタイルの見分け方について書きたいと思います。










ベリーダンスって何ですか?

(以下ウィキペディアより引用)ベリーダンスBelly dance、あるいはbellydance)は中東およびその他のアラブ文化圏で発展したダンス・スタイルを指す言葉であり、これらを呼称するために造語された西洋の呼称である。アラブ文化圏ではラクス・シャルキーRaqs Sharqi رقص شرقي、「東方の踊り」の意)、ラクス・バラディーRaqs Baladi رقص بلدي 「民族舞踏」の意)として知られ、トルコ語ではオルヤンタル・ダンスOryantal dansı、「東方舞踏」の意)として知られている。(以上ウィキペディアより引用)(http://ja.wikipedia.org/wiki/ベリーダンス)

(Nisreen注:中東およびその他のアラブ文化圏、とありますが、トルコやギリシャなどアラブではない地域でもベリーダンスが踊られています。中東、北アフリカ、地中海沿岸諸国、と言ったほうがより正確でしょう。)

こんな記載がありますが、実際にはどんなダンスなのでしょうか?
その疑問に答えるため、ベリーダンス、特にオリエンタルダンスの中の、それぞれのスタイルの特徴を特によく表しているダンサーのビデオを、この記事で取り上げます。
本当に一部ではありますが、ベリーダンスの様々なスタイルを浅く広く紹介、理解するのにお役に立てば良いなと思います。

【クラシックターキッシュオリエンタルClassic Turkish Oriental】

Nesrin Topkapi




Tulay Karaca

Sema Yildiz

【ターキッシュ・ロマ Turkish Roma (Roman Havasi)】上のスタイルに要素として含まれる場合も多いです。Often the essence of Turkish Romany is reflected in Turkish Oriental dance .




Reyhan Tuszus


Ozgen 



Artemis Mourat



Eva Cernik







【モダンターキッシュオリエンタル Modern Turkish Oriental】
トルコ独特のリズムで踊るよりも、モダンな音楽やアラブの音楽で踊るダンサーが増えてます。

Tanyeli



Ascena



Didem




Ozlem idilsu



Gigi Dilsah





【クラシックエジプシャンオリエンタルClassic Egyptian Original】

Samia Gamal






Tahia Carioca




Naima Akef






どれも映画の一場面です。この時代は女優との兼業が基本。

Badia Masabni 

(彼女が設立したナイトクラブCasino Operaがエジプトのベリーダンス産業発展の始まりと言われています。)






【プレモダンエジプシャンオリエンタルPre Modern Egyptian Oriental】
*Classicの後期に分類されることもあります。This style could also be defined as Classic Egyptian style.


Nagwa Fouad




Fifi Abdo




Soheir Zaki




Lucy



【モダンエジプシャンオリエンタル Modern Egyptian Oriental】

Dina


Randa Kamel


Sahar Samara



【ラクスバラディ Raqs Baladi】
This dance form is also considered to be one of the origins of Raqs Sharqi in Egypt. There is a great overlap of movements and styling between the two dance forms.

Fifi Abdo


Lubna Emam

Tahia Carioca


【レバニーズオリエンタル Lebanese Oriental】

Nadia Gamal

(曲自体はエジプト人によるものですが、歌手はレバノン人)



Amani




Samara She's  Iraqi but became famous in Lebanon.




Dani Boutros




Howaida  El Hesham





Maya Abi Saad




Dina Jamal





【アメリカンキャバレースタイル American Cabaret Style (AmCab)】

Aida Al Adawi




Dahlena





Cory Zamora 




Elena Lentini






****

各自のスタイルの詳細については

★ターキッシュとエジプシャンの比較について記事
アメリカンキャバレーについての記事翻訳 1 2

注:上の分類は私がクラスやWSで学んだ内容やオンラインでリサーチした内容を元に、できるだけ汎用性があるようにまとめたものですが、スタイルの分類の方法には様々な説が在り、特にエジプシャンの中でどの辺りからをモダンと呼ぶかの棲み分けは解釈が分かれるところです。時代ととも変化する点もあり、また国によっても捉え方が異なること、ご了承下さい。
また本ブログをFace Bookでシェアしたところ、ダンサーの方々から質問ご意見を頂き、調べ直して追記した部分も在ります。特にダンス仲間であるLayla Sharifiさんには沢山助けて頂きました。

スタイルの分類について、参考になるウェブサイト(英語です)
Shira.net
http://www.shira.net/styles.htm

Bellydanae with Nisaa
https://www.bellydancewithnisaa.com/bellydance.html



2014/10/6公開 Nisreen
2018/10/30 加筆修正
2019/10/12 加筆修正
2022/09/07加筆修正

Saturday, October 12, 2019

レバニーズスタイルのベリーダンス

こんにちは!オリエンタルを日々是研究、ニスリーンです。
自然災害が続く今日この頃。どうかみなさま、安全第一でお過ごしください!
そして、このような悪天候の中で人々の安全を守る仕事をされている方々に敬意を表します。


**

今日はレバニーズスタイルのベリーダンス(主に90年代)について取り上げたいと思います。こちらの記事にもレバニーズのビデオを増やしました。

↓面白いビデオを見つけました。前半はモダンエジプシャンスタイルのベリーダンスのカリスマともいえるDina、後半は同時代に大変な人気をはくしたという(今もご活躍)レバニーズダンサーHowaida El Heshamのパフォーマンスになっています。



ベリーダンスは、どのスタイルも基本のステップや、テクニックは共通しています。
さらに、ダンサーひとりひとりに個性があります。
しかし、まず第一に使用される音楽の違い、そしてエネルギーの使い方にスタイリングの特徴が表れるとも言われています。レバニーズスタイルに特に目立つ部分としては、一般的に下記のような内容を挙げられると思います。


音楽
・ダブケのレパートリーを良く入れている(ダブケで細いケーンを扱うこともあり。)
・レバノンのポップスも豊富
オリエンタルダンスに使われる古典曲は、エジプシャンスタイルと共通するレパートリーも多い(※アラブの広い地域で愛されている音楽は多いため。ちなみに上のクリップでHowaidaが踊っている曲はアルジェリア人の伝説的歌手、Wardaによるharamt ahebak


音楽の解釈
・歌詞に合わせた手の動きなど、詩的な表現が出てくることがある。
・手の動きやトラベリングでメロディを表現しながら、ヒップワークやステップ、ショルダーワークでビートを表現することが多い。

衣装
・衣装は色々だが(パンツスタイルも見られる)、比較的、ドレスよりべドラー型が多く見受けられる。
・ヒールのある靴を使用することが多い。(トルコのダンサーのようなピンヒールはあまり見られない。)


エネルギー
・上半身は上に引き上げて、どちらかというと「弛緩」よりは「覚醒」のイメージ(もちろんリラックスは大切だがエジプシャンと比べると。)
・ゆったりと踊ったら次は速く踊る、などエネルギーの「緩急」を重視する傾向。

よく見られる、目立つ動き


・ペルビスを後ろに跳ね上げるヒップワーク(上のビデオだと05:53あたりに顕著。)
・エントランスはヴェールの技術を披露することが多い
・大きなヒップスウェイ
・切れのあるスピン(しかし、モダンターキッシュダンサーによくみられるような、体を後ろに逸らしてのバレルターンはあまり見られない。基本、上半身はストレートで、連続スピン。)
・バックベンドが見せ場(バックベンドしたままスネークアームスを披露したり、そのままドロップ、起き上がる。などの演出も多い。)


Maya Abi Saad
5.15あたりが特徴的な、大ぶりなヒップスウェイです。
ドロップは9.03あたりで見られます。

・クロスオーヴァ―ステップがよく出てくる
・スネークアームスやリストサークルを多用






DIna Jamalのビデオ。

・切れのあるスピンは彼女のトレードマーク。



現在のレバニーズスタイルの礎を築いたともいわれているのは、こちらのNadia Gamal(1937-1990)です。
1990年代のスタイルへの確かな影響を見ることが出来ます。



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●2019/11/16(土)20.:30_

ボルボルレストランショー@高円寺●Tel: 03-3223-3277

●2019/12/1(日)昼間
Eshta Zhara ハフラ


●2019/12/21(土) シルクロード@錦糸町にてクリスマスショー
Details coming soon

ご予約Contact




Thursday, September 19, 2019

【好きな動画】Queen of Drum Solo

こんにちは!オリエンタルを日々是研究、ベリーダンサーNisreen(ニスリーン)です。


私はしつこく「ベリーダンスはエジプトかトルコだけじゃない!レバノン!レバノンも!!」と言っているのですが

特に歴代のダンサーの中でも「Queen of drum solo」はSamaraとひそかに思っています。

Samaraはイラク人だそうですが、レバノンのTV番組で特に80年代に大活躍したダンサー。

滑らかに情感豊かにメロディーで踊るところもまた素晴らしいですが





彼女の名物といえばやはりドラムソロではないでしょうか?
(そしてバックベンド!)


↓埋め込みできませんでしたが、vimeoの動画です。ドラムソロだけでもたっぷり10分以上踊ってます。(3分辺りから)

Samara ショー
こちら、ビデオの解説欄に英語でSamaraについての紹介も書かれていますのでざっくりと概要だけ訳しますと、

イラク生まれのダンサーSamaraのレバノンのTV番組でのショー。
イラクのバクダッドから、レバノンのベイルートへ、80年代初期に移り住み、その後ダンサーとして人気を博す。1986年に母になり、子育てや家庭の事情などで長らくダンサーとしては姿を消していた(ただしその間もブラジルにアカデミーを開いたり、国際的にダンス講師としては活躍していたらしい)が、2008年にカムバックを果たした。

ヒップワークは燃え上がる炎のように烈しいですが、エネルギーはしっかりとコントロールしていますね。

静と動、抑制と爆発のバランスが、まさにクラッシックなレバノンのオリエンタル・ダンスという感じです。



観客の白熱ぶりもすごいですね。お客さんと一体になってこそのベリーダンスなんだなあと感じずにはいられません。











☆ニスリーン イベント情報 
Upcoming events☆こちら


●2019/09/28(土)20.:30_

ボルボルレストランショー@高円寺



●2019/12/21(土) シルクロード@錦糸町にてショー
Details coming soon

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または●Tel: 03-3223-3277


Photographed by エリックペルティエ
Nisreen








[Bilingual post] Visual Diary 48: Thank You for Attending My First Solo Art Show Reception!/日英絵日記48 個展レセプション来場御礼

  Japanese follows English/日本語は英語の後に記載 Hi, this is Nisreen! On September 4th, I attended the reception for my first solo exhibition, Dreamin...