こちらイベントのページhttp://hrn.or.jp/activity/event/post-293/
10月11日って、国連が定めた「国際ガールズ・デー」だったんですね、知らなかった。
たまたま前日、夜パソコンを閉じようとした瞬間にFBのニュースフィードに流れてきたイベントの告知。パネリストのお一人、仁藤夢乃さんは、家庭や学校に居場所がない女 子高校生の保護、支援のためNPO法人COLABOの主催をされています。(仁藤さんのブログ。http://profile.ameba.jp/colabo-yumeno/)NHKのTV番組にも出演されたので、ご覧に成った方もいらっしゃるかと。(私はTVを持っていないので母に録画して貰って、まだ見れずにいます。)
彼女の著書「難民高校生」と「女 子高生の裏社会」を少し前に読んで、衝撃を受けると共に、素晴らしい活動されている彼女への敬意を感じていました。(特に同年代で親近感のような物も勝手にあり。)早速10月9日のイベントに行ってみることに。
実際に間近でお話を聞くと、ショックは深くなりました。特にパキスタンやインドの女性の売春強制の被害についての映像を見た後で、仁藤さんがはっきりと口にされた「日本で起きてる事と同じだと思いました。」という言葉。
私は微力ながら発展途上国の子供の売買春廃止に取り組む団体のサポート会員でもあるのですが、やはりどこかで「途上国の問題」「日本とは違う」と思っていました。
しかし仁藤さんの語られる日本の現実(裏の顔)の数々..。
例えば親に暴力を振るわれるので自宅に帰れず、渋谷の街をさまよう女の子。
母子家庭で困窮しきって、弟や妹を養う為に働かなければ成らない女の子。
言葉に少し障害があって、昼間の仕事を見つけるのが難しい女の子。
こうした10代の女の子たちに対して業者たちが甘い言葉をかけ、性,産業に引き入れる。そしてそこで働かざるを得ない状況を継続させ搾取するという仕組み。
恐ろしいのは、実際は性.的サービスを売らざるを得なかったり、暴行される危険があるような店でも、法の目を抜けるため「J Kお散歩」「マッサージ」「メイ ドカフェ」「占い」「観光案内」「カウンセリング(!)」などの名目を使い、明るく可愛らしい見た目にしてあるという事。
実際上に挙げたような事情を抱えた女の子だけでなく、家庭でも学校でも問題のなさそうな、いわゆる「普通の子」が、騙されて風_俗の世界に巻き込まれる例も多いそうです。
向こうは斡旋のプロ、彼女達はまだ未成年。社会経験も乏しく、判断力も無い。本気で騙しにかかられたら、なす術も無い事は想像出来ます。
普通の大人だってなかなか太刀打ちできない世界なのだから当然だと思います。
また今の時代にはLINEやツイッターを始め、あらゆるアプリがあるので、親や学校の目の届かないところで連絡を取るのも容易いのです。
私が高校生の頃から、テレクラ勧誘やおじさんのナンパはありましたが、今は手段がもっともっと複雑になっていて、表社会の大人の対策がついていけなくなってしまってる。その問題をひしひしと感じました。
また、仁藤さんご自身が高校時代に家庭と学校どちらにも居場所が無くなり街をさまよわれていたという過去、そこから農園ゼミの先生に出会って、少しずつ立ち上がり、人を助けられるまでになったというお話には、胸がつまりました。
向き合ってくれる人が居れば、何かに無心に取り組む事が出来れば、「希望」が生まれる。
私自身は街を徘徊することもない「一見真面目」な高校生でしたが、彼女と同じように、高校時代は些細な事から歯車が狂っていった時代でした。傷ついてると認めるのは格好悪いので「なかったことにして」外に出る、そこでまた傷ついて、それを隠そうとしてもっと無理矢理元気よく振舞って、とやっているうちに、心が身体から離れて「ここに居ないこと」にするようになりました。一度それをやってしまうと後をひきます。自分で自分の感情もよく解らなくなるし、「真面目に生きているつもり」でその実投げやりな事しかできなくなってしまうのです。この状態が大きく変わりはじめたのはベリーダンスと向き合うようになってからです。(こう言ってしまうと、まるで通販のCMみたいですが、本当です。この辺に付いてもいつか書きたいな..)
*****
またもうお一方のパネリスト、三浦まり先生のお話も頷く事ばかりでした。特に興味深かったのは、心理学上「女性が性的対象物(英語だとsex object)として消費される光景に触れれば触れるほど、自身の「政治的有効性感覚」を無くして行く」というデータがあるという部分。(聞いてメモした物を元に書いていますので細かい所は違うかもしれません。あしからず。政治的有効性感覚とは..市民自身が政治的事柄を理解でき、かつ自らの行動が政治的指導者と政策に影響を与えることができるという個人の信念..だそうです。http://www.law.keio.ac.jp/graduate/blog3/page14.html)
これは幼い頃から「自分の価値=見た目、異性からの評価」というメッセージを深く内面に刻み込む事が原因です。だから、「主体的な自分」を重ねられるロールモデルが必要だと言う事。
確かに、特に幼い頃に目から入る情報の影響は強いです。
勿論、メディアだけがその人の価値観を作るわけではなくて、周りの大人の口にする言葉や関わり方など、全てが大切。
一人の大人として、これから育って行く子供達のために何ができるんだろう。どんな事をするべきなんだろう。
そんな事を考えさせられた夜でした。
A Belly Dancing Visual Artist, Nisreen's Bilingual Diary ; I started my own podcast /踊ったり絵を描いたりする人の日英書庫・Podcast運営中
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