中東(Middle East)or アフリカに関するおすすめの本(①問題提起的作品篇)
まずは問題提起の色が強い本から。
けっして気楽な内容ではありません。簡単に「わかる」問題でもありません。でも「知ろうとすること」だけは辞めてはいけないんじゃないか、と思っています。
ここにご紹介する本は、どれも平易な文体でわかりやすく書かれています。
-エジプト-
-イラン-
アフガニスタンで女性の人権と平和の確立をめざすRAWAという組織を立ち上げ、1987年、30前の若さで暗殺された指導者、ミーナの伝記です。
ミーナの詩
I'LL NEVER RETURN (私は二度と戻らない)より..一部抜粋
-ソマリア-
**まずはこんなところでしょうか。次回はもうちょっと気楽なものも紹介して行きたいです!
けっして気楽な内容ではありません。簡単に「わかる」問題でもありません。でも「知ろうとすること」だけは辞めてはいけないんじゃないか、と思っています。
ここにご紹介する本は、どれも平易な文体でわかりやすく書かれています。
-エジプト-
女性に天国はあるのか
ナワル.エル.サーダウィ
医師でもある著者は、農村で女性達が抱える深刻な健康被害を目の当たりにしてきたと言います。文筆業を通して女性差別に対して告発を続けたため、雑誌「保健」の編集長を降ろされ、サダド政権下で逮捕されるという経験をしています。(現在米国在住)
今作は創作で、因習に圧迫される人々の心の機微を描いています。短編集なので一話一話が短いのですが、余韻は後を引きます。
0度の女 死刑囚フィルダス
ナワル.エル.サーダウィ
タイトル通り、実在した死刑囚が刑直前に語った身の上話を、サーダウィが聞き出したという形式の本。フィルダスの人生を通して、当時のエジプトの貧しい女性一般が置かれている立場の脆さ、理不尽さを徹底的にあぶり出しています。鬼気迫る展開の連続であっという間によめます。エジプトでは出版出来ずレバノンで出版したそうです。
ペルセポリス-イランの少女マルジ-
マルジャン.サトラピ
フランス在住のイラン人である著者の自伝的漫画作品。イスラム革命、そしてイラクとの戦争を少女の視点から描いています。続編「マルジ、故郷に帰る」は主人公が自己を確立するまでの青春記となっており、移住先での移民差別の経験にも触れています。併せて読むのをおすすめします。
宗教とは?人間とは?自由とは?生きるとは?重要なテーマが交錯する作品ですが、漫画なので親しみやすいです。ところどころにユーモアがちりばめられています。
好きな場面
-あなたが走るとお尻の動きがですな・・何というか・・わいせつなんですよ-
-そんなの、私のケツを見なけりゃいいでしょうが!-
戦場から女優へ/サヘル.ローズ
テレビの特集番組で彼女の姿をご覧に成った方もいらっしゃると思います。少女時代に来日され、日本で人生の殆どを過ごされているイラン人の女優、サヘルさんの自伝です。
日本での被差別経験、そしてイランでの戦災経験、どちらも重く心に迫ります。
それでも「イランに孤児院を作りたい」と夢を語るサヘルさんは名前の通りに薔薇のような美しい人だな。と思いました。
非常に読みやすいので中高生にもおすすめの本です。
-アフガニスタン-
立ちあがるアフガニスタン女性 ミーナ
メロディ.アーマチルド.チャビス
彼女はガンディーやキング牧師と並ぶ英雄だと思います!
こうして文章を書き、本を読むという事の重要性を忘れそうになったら彼女の名前を思い出します。ミーナの詩
I'LL NEVER RETURN (私は二度と戻らない)より..一部抜粋
私は目覚めた女性
私は立ち上がり、私の子供たちが焼かれた灰を突き抜けて嵐になる
私の兄弟達の流した血から立ち上がった
この国の怒りが私に力を与え
略奪され、焼き払われた村むらが敵への憎悪を掻き立てる
ああ同士よ、私は今までの私ではない。
私の声は幾千もの目覚めた女性達の声に混ざり
私のこぶしは幾千もの同士と固く握りあう
奴隷の苦しみから解き放つために
私は目覚めた女性
自分のゆくべき道を見出し、二度と後戻りはしない
私は立ち上がり、私の子供たちが焼かれた灰を突き抜けて嵐になる
私の兄弟達の流した血から立ち上がった
この国の怒りが私に力を与え
略奪され、焼き払われた村むらが敵への憎悪を掻き立てる
ああ同士よ、私は今までの私ではない。
私の声は幾千もの目覚めた女性達の声に混ざり
私のこぶしは幾千もの同士と固く握りあう
奴隷の苦しみから解き放つために
私は目覚めた女性
自分のゆくべき道を見出し、二度と後戻りはしない
砂漠の女ディリー
ワリス.ディリー
映画にもなりました、ソマリアでの結婚の強要から逃亡して来てスーパーモデルになったワリス.ディリーの手記です。
この本の主題とも言えるのはFGM(女性器切除)被害の告発、その壮絶な苦しみでしょう。未だにアフリカや中東の国々を中心に残る旧い因習です。
ディリーはFGM撤廃を呼びかけ、運動を続けています。
FGMについて詳しくはこちらhttp://www.jca.apc.org/~waaf/
**まずはこんなところでしょうか。次回はもうちょっと気楽なものも紹介して行きたいです!
Comments
Post a Comment