Japanese follows English/日本語は英語の後に記載
Hello everyone, this is Nisreen — welcome to the ninth episode of season three. It’s so lovely to speak with you again. Today I’d like to introduce you to a musician many people outside Japan have never heard of, even though he quietly shaped generations of listeners: Kōzō Murashita. He was active as a singer-songwriter between 1980 and 1999, and is especially known for his hit song Hatsukoi (“First Crush”) from 1983. When he suddenly passed away due to a brain haemorrhage, he was only 46.
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ScriptKōzō Murashita: Japan’s Most Underrated Musical Genius
Soft Yet Masculine Singing Voice
Realism and Romanticism
Compelling Storytelling
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こんにちは、ニスリーンです。シーズン3、第9回目のエピソードへようこそ。またお話しできて、嬉しいです。
今日は、国際的にはまだあまり知られていないものの、静かに世代を越えて影響を与えてきた音楽家―村下孝蔵についてお話したいと思います。彼は1980年から1999年にかけてシンガーソングライターとして活動しました。特に1983年のヒット曲「初恋」で知られています。脳出血により突然亡くなったとき、まだ46歳でした。
今回のエピソードのサムネイルは、1982年に書かれた私の大好きな曲「ゆうこ」から想像を膨らませて描いた作品です。YouTube版のエピソードでは、この絵を描く過程を背景に流しています。楽しんでいただけたら嬉しいです。
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早世の天才ミュージシャン村下孝蔵
こんにちは、ニスリーンです。シーズン3、第9回目のエピソードへようこそ。またお話しできて、嬉しいです。
今日は、国際的にはまだあまり知られていないものの、静かに世代を越えて影響を与えてきた音楽家―村下孝蔵についてお話したいと思います。彼は1980年から1999年にかけてシンガーソングライターとして活動しました。特に1983年のヒット曲「初恋」で知られています。脳出血により突然亡くなったとき、まだ46歳でした。
実は私自身も、彼の音楽を最近知った一人です。YouTubeで彼の曲を見つけ、その独特の美しさに驚かされました。今回は、ビジュアルアーティストの視点から、彼の作品が今でも重要である理由を三つに分けてお話ししたいと思います。今回のエピソードのサムネイルは、1982年に書かれた私の大好きな曲「ゆうこ」から想像を膨らませて描いた作品です。YouTube版のエピソードでは、この絵を描く過程を背景に流しています。楽しんでいただけたら嬉しいです。
少年のような紳士のような歌声
村下氏の音楽を聴いて、多くの人がまず気づくのは、その歌声ののびやかさでしょう。多くのミュージシャンが、彼の歌唱が技術的に完璧であること、受賞歴もあるギターの演奏技術が卓越していることを語っています。
もちろん、同世代には他にも素晴らしい男性歌手がいます。例えば、さだまさし、小田和正、松山千春などです。彼らと村下氏に共通しているのは、高音域での澄みきった声質です。高音域が表現する無垢な雰囲気は、「初恋」や「少女」といった思春期を描写した楽曲の美しさをより際立たせています。
しかし、歌手としての村下氏の個性は、むしろ低音にあります。包み込むようにまろやかな、そして深みのある声質で、どこかジェントルマンの趣があります。この男性らしさの表現は、ポール・アンカや、さらに前の世代のフランク・シナトラといったアメリカの大御所歌手を思い出させるところさえあります。
彼の低音域の魅力が特に輝くのは、1991年の「アキナ」のような曲です。彼が尊敬していたスター歌手、中森明菜が当時大スキャンダルの渦中にあり、応援するために書かれたそうです。少年のような無垢さから、成熟した男性の包容力まで表現できる彼の歌唱の幅の広さは唯一無二だと思います。この表現力こそが、彼の歌を美しいだけでなく、説得力あるものにしているのではないでしょうか。そしてそれは、次の点にもつながります。
リアリズムとロマンティシズム
彼の楽曲は、当時の基準から見ても、やや古風なところがありました。大枠は1970年代のフォーク音楽の文脈に沿ったもので、1980年代らしいエレクトリックポップの要素が少し加えられています。
古風であったがために、彼が才能にふさわしいほどの名声を手にできなかったという人もいるでしょう。しかし、その夢見るような感性と写実性の絶妙な組み合わせは、それまでのフォーク音楽ともまた異なっていたことも注目に値します。
1970年代のフォークソングの多くは、若者たちの質素な生活を、時には社会的背景と共に実直に捉えていました。一方で、村下氏の音楽には生々しい生活の気配があまりありません。絵画に例えれば、1970年代のフォーク音楽が、農民の生活を描いたジャン=フランソワ・ミレー、村下氏はむしろ、ロマンティックで神話的な情景を描いたダンテ・ゲイブリエル・ロセッティと言えそうです。
しかし、たとえ夢見るような歌詞の中であっても、村下氏は現実味のある心理描写を加えています。たとえば「夢のつづき」では、次のように歌われています。
あなたの夢を聞かせて そうしていると
幸せな気分になると 君は笑った
ワイングラスをあふれた 僕達の時間
こぼれてしまった後で ふと気づく
雪の中をかける 小犬のように
帰り道たしかめながら 遠くへ
ひとつ上の愛を求めたわけじゃない
ひとつ上の恋を 探したわけじゃない
ふたり夢のつづき 歩いていたかった
ふたりこれから先 このままと信じてた
かつて永遠のように思えた恋が、時間とともに少しずつ失われていく。その過程を鋭く繊細に捉えています。
情景が浮かぶ歌詞
このように、村下氏の音楽には新しさがあります。同時に、時流が変化していく中でも、彼が昔ながらの作詞スタイルを貫いていたところが私はとても好きです。歌詞の中に突然英語を入れたりせずに、情景を語る歌詞を作り続けたのです。
もちろん、英語も美しい言語だと思います。ただ、日本語の歌詞の中に英語を「なんとなく」「響きがいいから」だけで入れるのはあまり効果的に思えません。
村下氏の歌詞は、感覚だけでなく、物語を紡いでいます。映画のようでもあり、小説のようでもあります。
今回の絵のインスピレーションの源になった「ゆうこ」は、その物語的描写が特に印象的な曲です。ここから、歌詞を読んでいきます。
記憶の陰にぽつりと座り 淋しげに
白い指先 ピアノを弾く女
「ショパンが好きよ 悲しい調べ奏でれば
恋のできない私に似合い」と言った女
どんな過去が君を変えてしまったの
瞳の翳りが せつなすぎるよ
言い出せない愛は 海鳴りに似ている
遠くから絶え間なく寄せ 胸を強く揺さぶる
ピアノの音はどこか冷たく あの女は
壁に掛かったモナリザのように
子供のような僕のことなど見もせずに
真珠のように かたく心を閉ざしてる
かけがえのないもの 失したあとは
どんなに似たものも かわれはしない
窓越しに見ていた黒髪にまかれて
目覚める夢を見たよ
君に届けこの歌
言い出せない愛は 海鳴りに似ている
遠くから絶え間なく寄せ 胸を強く揺さぶる
以上が歌詞になります。秘められた愛を伝える視覚的な言語の深さ、豊かさに驚かせられます。村下がこれらの言葉を美しい旋律に乗せて歌うとき、それはまさに文学と音楽の見事な融合です。
彼が日本国内でも、そして国際的にも、今よりさらに大きな評価を受けるようになることを心から願っています。
今日のエピソードは、いかがでしたか?楽しんでいただけましたら、ぜひレビューやコメントを残していただけると嬉しいです。YouTubeチャンネルの高評価・登録も大歓迎です。
このエピソードの英語版もありますので、英語話者・学習者の方はぜひ説明欄のリンクからチェックしてみてください。
ここまでお聴きいただき、本当にありがとうございました。また次回お会いしましょう!
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